ひよこの話


2020/6/26

ひよこの話

 
子供の頃学校の前で売られている小さなひよこをよく買っていたものだ。
子供の私は黄色くて、小さいひよこをみると買わずにはいられなかった。
その小さいひよこがとても可愛く、大好きだった。
ひよこを買って帰ると母は”また買ったの?"とあきれ顔。
 
 
学校の前で売られているひよこは、後々から知った事だが、雄ばかりで、ワクチンを受けてない廃棄処分になるはずのものを学校の前などで売っていたそうだ。
そのせいか、買ってきたひよこはとても弱くて、何日もたたないうちに死んでしまう事が多かった。子供ながらも、すごく悲しい思いをした。
 
ひよこに関しては覚えている事が何個かある。
あるひよこは、買って間もない時に私が手の平にのせて、頭を撫でていたら、急に横にバタンと倒れそのまま死んでしまった。本当にアニメのワンシーンのような冗談みたいな光景(T_T)
またある時は、朝起きたら、私が腕枕して一緒に寝ていたはずのひよこがどこにもいない。
慌てて探したら、なんと私の背中に下敷きになって、ぺしゃんこになっていた(T_T)
本当に可愛くてした行動だったのに…。
本当に申し訳ないことをした。子供って意外と残酷だ。
 
そのたびにお墓を作ってあげていたな…
 
その中でも一羽だけ大きく成長したのがいた。
ひよこの時はこの上ないぐらい可愛くて愛らしかったのに成長すると、白くて足の長い鶏になっていた。一日中庭を歩き回るから、運動になっているのか太る事もなかった。
しかも朝になると鳴き出す”コッケコッコー"時々高いところから飛んだりもした。
結局、その鶏はどうなったのか、、、はっきり覚えてない…
が、それから私はもうひよこを買うのをやめた。
やめた理由は自分が成長したのか、それともひよこの成長を見て満足したのか、
それは分からない。
今も学校の前でひよこ売ってるのかな…
 
 



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